膿とは
膿とは、炎症を起こした部位が化膿して生じる黄白色または黄緑色の不透明な粘液で、主に白血球と血清からなり、その他壊れた組織や死んだ細菌などが含まれています。尿道口から出ている膿の状態には大きく二つあります。ひとつは膿の色が濃く、どろっとしており多量に出ているときです。もうひとつは膿の色が白っぽく薄くて、さらさらで量も少ない状態です。
尿道口から膿が出る原因について
尿道炎の治療には抗菌薬を使用しますが、淋菌とクラミジアに対して使用される抗菌薬の種類が大きく異なりますので、必ず泌尿器科の専門医でよく診察してもらって、治療を受けて下さい。現在、わが国でみられる淋菌では経口の抗菌薬が効きにくくなった菌が増えていますので、淋菌に強い殺菌力を示す注射薬を1回のみ投与する単回投与療法がすすめられています。クラミジアは経口の抗菌薬が良く効きますが、一般的に7日間内服しなければなりません(ただし、1回のみ内服する薬が処方されることもあります)。症状が軽くなっても必ず毎日内服し、最後まで続けることが重要です。中途半端に中止すると再発する場合があります。まれに淋菌やクラミジア以外の微生物によっておこっている場合(非淋菌性非クラミジア性尿道炎)もあり、最初に処方された抗菌薬で治りにくい場合には別の抗菌薬を内服する必要があります。そのため、治療後にも検査を受け、治癒していることを確認することも重要です。
尿道炎の検査について
性感染症としての尿道炎の場合、ピンポン感染(ピンポン玉のやりとりのように、病原菌をうつしたり、うつされたりを繰り返すこと)を防ぐために、セックスパートナーも一緒に検査と治療を受ける必要があります。